Sponsored Link

音 拾 い
過去の日記(2004年)

T O P

2004.12.24. アルバム発売

おかげさまで、今年もまたアルバムを発売する事ができました。御予約頂いた方には既に発送しております。検討中の方がいらっしゃいましたら、どうぞよろしくお願い致します。

切ったり、折ったり、焼いたり、聴いたり、を繰り返していた。一時はどうなる事かと思ったけれど、とにかく間に合った。このアルバムは一つの区切りとなるだろう。次に作品を出す時には、まず音源が変わっているはずだ。今ふと気付いたのだが、音源を変えるのは何と十年振りだ。十年も同じものを使い続けていたのか…。だからこそ今度買うものが私の音楽にどんな影響を与えるのかは全く分からない。もちろん楽しみである反面、不安も少しある。しかしとにかく止まらず、下がらず、前だけに進んでいこう。

それにしても、まさか、自分の誕生日にアルバムを発売する事になるとは思わなかったな。

2004.12.20. アルバム完成

昨日の日記を更新してから、3時半までかかって四曲のマスタリングをやり直した。今日残りの曲を全て片付けてCDに焼き、自分Mac+ヘッドホン、PowerBook、PowerBook+ヘッドホン、コンポ、の順でチェックする。気にならない処まで来たとは思う。ただかなり再生レベルを下げたので、『美しく過ぎる日々』とは音量が違ってしまった。去年はなんでこうならなかったのかなー。マスタリング・エフェクトを使っていないせいなのか。その分音は今年の方がずっとクリアで、私が作った音にとても近い。曲間調整をして、今テストでない最初の一枚を焼いている。あとやらなければならないこと。ジャケットと歌詞カードの切り折り、挨拶文のコピー、そして雪かき。

2004.12.19.

やっぱりというか何というか、試しにCDに焼いたものを聴いてみたら十曲中九曲で音が歪む箇所があった。なぜだ! あんなに細心の注意を払ったのに。最初の一回はMacにヘッドホンを繋いで聴いたのだが、諦め切れずにコンポでも聴いてみた。すると全然歪んでいない。なぜだ! それから母のPowerBookを持ち出してきたり、今は使っていないCDラジカセを持ち込んだり、スピーカーがどうにかなってしまったのか普段はひどい音しか出さないMDコンポにヘッドホンを繋いで聴いたりした結果、基本的にMacで聴くと音が歪む事が判明。理由が全く分からない。やり直すとしても、バウンスからやり直すのか、マスタリングだけやり直せばいいのか、それとも録音した時点でそういう音として取れてしまっていたのかすらはっきりしない。とりあえず『天水』のマスタリングを、音が歪んだ処までやり直してみたものをCD-RWに焼き、PowerBookで聴いてみた。さっきより増しになった気がする。という事はマスタリングだけで何とかなるかも知れない。

よくよく注意して見ると、マスタリングモードでレベルオーバーになっていなくても、マスタリングを終えて新たに作成されたプログラムを再生するとレベルオーバーになっている事が分かった。何なのだ一体! 方法としてはマスタリングモードでかなり再生レベルを押さえ気味にしておいて、音が歪む箇所まで行ったら一旦止めて新たなプログラムを作成させ、聴いてみる。そこでレベルオーバーになっていなければ改めてマスタリングの本番、という、何とも気の遠くなるやり方が一番確実らしい。あー…気持ち悪くなってきた…。

2004.12.18. 全工程終了日記

昨日は『simple cheers』を終わらせるので精一杯だった。今日『空に溶ける赤』『いつか過ぎる雨』を片付けて、アルバム制作の全工程が終了。余り手放しで喜ぶ気にもなれないのは、実際CDに焼いてみたものを聴いてからでなければ安心できないせいだろう。マスタリングのやり直しの可能性がないとは言い切れない。ジャケットや歌詞カードが今日届く事になっていたので、それに間に合わせようと必死になっていたのだが、届かなかったので何だか脱力。まぁ、やり直しのための余裕を一日確保したと思う事にする。

2004.12.16. マスタリング日記

『gardenia』『安住の地』『疾走』『天音』のバウンス及びマスタリング。エコーを深くかけると録音レベルが上がる事を発見。『gardenia』はエコー起伏が激しいのでリハーサルを繰り返してギリギリのラインを探す。『安住の地』『疾走』共に細かい効果をちょいちょい入れる。何をやったかは全曲解説の時にでも書こう。『天音』は、一度バウンスを終えてマスタリングのリハーサルをしている時に突然或る部分の音量がどうしても気になって、結局バウンスからやり直した。一部かなり強く歌っている処があり、その影響で全体的にボーカルトラックの音量を下げ気味にしていたのだが、その部分にだけTelephoneのイコライザーをかけ、音量を抑える事を思いついた。三時間かかってようやく四曲。今日はもう何も聴きたくない。

2004.12.15. マスタリング日記

『天水』のマスタリング、『幻影京』『静嵐』のバウンス及びマスタリング。うーんやはり音量が厳しい。声の出し方で一瞬録音レベルが跳ね上がっていたりするので、その調整にひどく神経を使う。ボーカルエフェクト自体はそんなに凝っても聴こえないからこの苦労が報われにくいのがまた苛立たしい。しかしこれをがっちりやっておかないとCDに焼いた時に音が歪む。それからボーカルトラックの録音ボタンを押してから声を出すまでの、息を吸う音や何かが軋んだ音や、録音ボタンを押した音そのもの、など、余計な雑音をデジタルスクラブを使って1コ1コ消去していく。息を吸う音は入っていい処といけない処がある。それを全てチェックしてようやくマスタリング。消耗。

2004.12.14. エフェクト選定日記

今年はボーカルエフェクトにはそんなに凝らないだろうと思っていたのだが、意外と時間がかかってしまった。音を流しながらどのエフェクトをどこからどこまで、どのくらいの強さでかけるのか、を考えていく。半日かかってやっと10曲分選ぶ。設定やフェーダーの入れ換えがかなり厳しい箇所も出て来た。全てメモして、ようやく『天水』のバウンスに取りかかる。私の大嫌いな作業だ。VF80を凝視し、音が歪まないギリギリの音量を見つける。そしてバウンスと同時に、トラックの音量とエフェクトの録音。予想以上に複雑になってしまい、三、四回も間違えてやり直した。結局マスタリングまでたどり着けず。

2004.12.13. 録音終了日記

昨日の夜から幾度も幾度も聴き返し、取り直すべき処を書き出してから録音。すなわち『simple cheers』最後の一行、『安住の地』最初の一行、そして余裕があったら『いつか過ぎる雨』。今日は全体的に楽に進んだ。『simple cheers』は保留テイクが多すぎて、結局新しいプログラムにも録音したため、コーラスが入っていなかったのでそれも取る。ほぼ一回で迷わず終わった。『いつか過ぎる雨』も同様だった。それらを再び幾度も幾度も聴き返し、全ての録音が終了した事を確信。あー! 終わった。今実感した。今、突然実感した。日記を読み返したら6月の終わりから本格的な録音に入った事になっている。半年もかかったのか…。ちなみに『美しく過ぎる日々』の録音はおよそ二か月半で終わった事になっている。あの時はものすごく時間がなかったのが幸いしたのだろう。今回はものすごく時間があったのだ。

まだボーカルエフェクトを1ミリも考えていないので、今後はまずその作業。それからバウンス→マスタリング。目算では19日までに全行程が終了していなければならない。さて…。

2004.12.10. 録音日記

3rdアルバムの予約受付を開始しました。どうぞよろしくお願い致します。

『安住の地』と『simple cheers』。『空に溶ける赤』はOKテイクを選び出したので、残った曲の中でこの二つを重点的に歌う。『安住の地』は決めてもいいのが取れたかも知れない。日を改めてもう一度じっくり聴く事にする。『simple cheers』は一節ごとに録音を止めて聴き返し、残せるかどうか検討してから次を歌う…というやり方でようやく最後まで行った。しかしそれでもこれがOKテイクになるかどうかは微妙なのだった。

2004.12.7. 録音日記

『simple cheers』。二回取って二回ともまぁまぁのテイク。しかしこれでOKというほどでもない。『安住の地』。これも二回取って、やはり二回ともまぁまぁなのだった。どうも何かが足りない。

2004.12.6. 録音日記

忘れていたが『gardenia』もOKテイクを選んであった。残るは『安住の地』『simple cheers』『空に溶ける赤』『いつか過ぎる雨』で、一曲を除いては基準点のテイクは既にある状態。その一曲である『安住の地』を三回ほど歌ったが、納得の行くものは取れず。この曲でこんなに苦労するとは思わなかった。あと一音、なのだけど。それから念のために『いつか過ぎる雨』。コーラスいらないような気がして来た。

2004.11.30. 選定・録音日記

幾つかのトラックを混在させてOKテイクを選び出す作業。『幻影京』『静嵐』『疾走』についてはっきりさせる。ただいずれもコーラス部がまだ不完全だったので、それを録音。これで半分の五曲。

そろそろ二曲目のデモをアップしなければならない。それからアルバム紹介ページを作って、受付開始。そしてこれを機に、『美しく過ぎる日々』の丸ごと一曲分のmp3をアップしてみようかとも思っている。しかしおそらくそれをするには、これまでのデモを幾つか削除しなければサイト容量的にキツイだろう。もう少し容量のある処に乗り換えたいと思わない事もないのだが、気に入ってるんだよなー、XREA。

2004.11.23. 選定・録音日記

これまでの録音を一曲目から『疾走』まで聴き返し、『天水』と『天音』のOKテイクを決める。特に『天水』は、もうこれより増しなものが取れる気がしない。『simple cheers』も歌の面ではかなり満足のいくテイクがあるのだが、かなり前に録音したものであるせいか、他と比べてやや音量が足りない気がしなくもない。マスタリング過程でどうにでもできるものかも知れないが、今日の処は一応保留とした。

それから録音。はっきり言って今日は惨敗だった。こんな事は珍しくなってきていたのだが。『疾走』で少しは聴けるものが取れたのと、『空に溶ける赤』のA01だけを取り直したくらいが収穫だった。A01以外はOKなテイクと、以前取った別のテイクのA01を組み合わせようとしたのだが、フェーダーを入れ換えるタイミングかかなり厳しいので、コーラストラックの空いている部分にA01だけ録音して、OKテイクのフェーダーだけ上げればいいようにした。

2004.11.17. 録音日記

低音を出すつもりでまずは『gardenia』。二番は出ている。『安住の地』。これまでの反省点はクリアしたテイクが取れた。これでいいかも知れない。『天音』。これもまぁまぁ。前回のテイクとどちらがいいかは、もっと聴き比べてみないと判断しにくい。『幻影京』。やはりBメロが問題か。その他はよし。

最後に『静嵐』。全体としてはさほど悪くはないのだけど、うーん。まるで歌にもクオンタイズをかけたかのようにオケとぴたりと合っていないと嫌なのだけど、それはこの曲がそういうものなのか、それとも私の性格なのか。多分前者だとは思うが、後者もありそうな事ではある。

2004.11.13. 録音日記

耳はどうにか普通に聴こえるようになってきた。が、まだ日によって気になりもする。『メニエル氏病』という言葉を教えて頂いたのでちょっと調べてみたら、何だか思い当たる事だらけだった。しかし深く考えないようにする。

まずは前回取れなかった『天音』のコーラスから。本当はもう少し低い音程だったはずなのだが、思い出せずにいるうちに違うメロディを思いついてしまったので、そっちで取った。違和感なし。『gardenia』。この曲はどうも通し録音でOKを出したくて沢山歌っているのだが、なかなか決まらない。かなり前に取った『simple cheers』がOKにできるくらいの出来だったので、やや問題のあったコーラスの冒頭部だけを取り直す。ちなみに本歌も一度歌ってみたが、やはり元からあるテイクは越えなかった。最後に『静嵐』。二回歌ったが一回目の方がいい感じ。コーラスは前回入れた気になっていたが、入れていなかった。

今の時点でOKにできそうなテイクがあるのは『天水』『天音』『simple cheers』『空に溶ける赤』そして『いつか過ぎる雨』といった処か。発売日も決まったのでもうだんだんと決めていかなければ。

2004.11.7. 録音日記

参った。以前から幾度か起きては止んでいた症状だが、左耳がとにかく聴こえにくい。右耳まで何だか違和感がある。昨日耳鼻科に行ったものの、どうもはかばかしくない。ヘッドホンをすればとりあえず音は聴こえるが、聴こえるはずのない音ががんがん聴こえる。あああ、うるさい!

『疾走』。前回の録音を聴き返し、直すべき箇所を認識してから歌った。そこはクリアできたけれど、これでOKテイクにはならなさそうだ。しかし正常に聴こえていないので何とも言えない。『静嵐』。合格点ではない。『天音』のコーラス部。低音が出にくかったので、取れる処だけ。やはりこの曲はコーラスを入れないと、どうも決まらない。

2004.11.1. 録音日記

午後早くと夜の二回に分けて録音。『空に溶ける赤』は二回ともなかなかいい感じ。最初に歌ったので低音も出てるし。特に二回目はOKテイクでもいいような気がする。コーラスもそれに合わせて取っておく。『疾走』はようやく基準となるものが取れたようだ。今までずっと何か違和を感じていた。この曲を今作に収録するのをやめようかとも思っていた。『天音』。前回の問題点はクリアできたが、全体的にはまぁまぁの域を出ていないかも。『gardenia』も問題の低音はちゃんと出た。この処全敗だったが、出せる事は証明できた。『安住の地』。前回以上でも以下でもない。『いつか過ぎる雨』。これもなかなかいい。前回のと組み合わせてOKテイクを出すか、もっと歌ってみるか。

ふと以前の曲が歌ってみたくなって、『過去から照らす星』と『窓辺の椅子』のファイルを開いた。今は果たしてあの頃よりうまく歌えているのだろうか。もっと以前の作品の詞を見ていたら、どうしてもメロディが思い出せないものがあった。実際聴いてみたがメロディのガイドを消してあったのでなお分からない。自分ながらおかしかった。忘れるものだなー。

2004.10.26. 編曲日記

下の日記に書いた『前回取ったものを全てもう一度聴き直し』た際に、『疾走』と『静嵐』は新たにオケを録音して1から歌った方がいいと判断したので、オケ録音の前に手直しする部分がないかどうか、再度聴き直した。『静嵐』はそのままでもいいのだが、『疾走』はやはりドラムが少しうるさすぎるような気がする。しかしスピーカーによっても違うのであちこちで聴き、ちょっとだけ音量を下げた。

そういえば、アルバムタイトルはもう決まった。結局、9月10日の日記で『このまま行くとこれに決めてしまいそうな気がする』と言っていたやつにした。ただしそのままではなくちょっとだけ言葉を変えた。今回も日本語です。

2004.10.22. 録音日記

前回取ったものを全てもう一度聴き直し、問題点を書き出してから録音。まずは『天水』のA01の低音と、ラストのサビ。低音はそれなりに出た。二番はBメロ辺りから疲れてきてしまうので、そこだけ取り直した方がいいと思っていた。そうする。通して歌った時よりはいい感じ。『幻影京』。B02の低音がやはり聴き取りにくかったので、そこを集中的に幾度か歌ってみる。それからサビの裏に後から入れたメロディを、歌詞本にはまだ書いていなかったので思い出しながら二度ほど歌う。

『いつか過ぎる雨』。これは全体的に、余計な力が入り過ぎていた。曲調からいって相応しくなかったので、全て取り直す。前よりよくなった。最後に『安住の地』。後半のサビの低音が問題だったのだが、既にあるテイクは越えなかったように思う。その他の部分はもうOKが出せるくらいなのだけど。

2004.10.18. 16日の録音日記

いつもは一曲を数回繰り返して次の曲、というパターンなのだけど、この日は一回ずつ一通り歌うのを二周やった。『天水』は前にまぁまぁいいテイクが取れていたのだが、ちょっと音を足したので取り直した。ダメだった。『幻影京』。可もなく不可もない。課題がない訳ではないが、技術というよりノドの調子の問題であるような気がする。『天音』。二回目の方がなかなかいいかも知れない。しかしまだ気を使うべき処は沢山ある。『いつか過ぎる雨』。これも一応及第点ではある。保留。『gardenia』。最低音がやはり潰れる事を除けば、前よりいい感じ。

うーん。そろそろOKテイクを出していかなければならないなぁ…。

2004.10.12.

今日は半日、音源の事を調べていた。普段機材について知識を得る努力をしないので、たまにこういう事をするとかなり疲れる。何しろどこを見ても分からない言葉だらけだ。アマチュアの質問掲示板などを覗いても、未知の単語ばかり。いかに私がものを知らずにDTMをやっているかという事を思い知らされる。それにしても、これらの事は全て必要なのかなぁ、と考えたりもする。

昨年札幌の楽器屋さんで勧められたのはRolandのSCシリーズだった。最上位はSC-8850というもので、価格は大体69000円台から。魅力的なのはiMacとケーブル一本で繋がるという点だ。…と言っても、今使っているMU80だってPower Macintoshとケーブル一本で繋がってくれているのだけど、今時の機材はそうはいかないらしい。YAMAHAのMUシリーズでいえばMU2000かMU1000といった名前がよく出て来る。2000の方はサンプリング機能がついているというが、サンプリングというものをいまだぼんやりとしか理解していない私にそれが必要なのかどうかは甚だ疑問だ。それでもSC-8850とMU2000の二つに絞った。そもそも比較するものではない、と書いてあるページもあれば、音色について細かく比較しているページもある。当然の事ながら各々の機材についても賛否両論だ。ただ、『既にYAMAHAの音源を使っているのなら、二台目は他社製品を買うべき(同じメーカーのものだと、音が似通るので)』と書いてあるのが目に止まり、これには素直に納得した。何となく、Macを買い換えたらもうMU80は使えないのだろう、と考えていたのだが、気に入っている音色もあるので鳴らせるものなら鳴らしたい。やはり、SC-8850なのか。しかし『プロが使うような機材ではない』と言っている人もいるんだよなぁ…。

実際に店頭で音を聴く事ができればいいのだけれど、札幌まで行ってもなかなか音源が充実している楽器屋さんはないようだ。私の探し方が悪いのか。ネットで買える時代になったとは言っても、音源ばかりはどうにも困る。

2004.10.11.

昨日から繰り返し、核P-MODELのアルバム『ビストロン』を聴いている。『核P-MODEL』とか『アシュオン』とかはよく分かんないので、分かんないままにただ聴いている。先行配信曲『Big Brother』は素晴らしかった。久し振りに感動で体が打ち震えた。だからこのアルバムにはものすごく期待していた訳だ。結果、一回目を聴いた時点では『ああ、今回もやはり、か』と思った事は事実。私の中で平沢音楽の頂点に位置し続けている『救済の技法』を、今作もやはり越えてはくれなかった。

しかし落胆はここまで。それを認識した後は別個のものとしてずっと気持ちよく聴けている。一聴して一番好きだったのが『アンチモネシア』だったので自分で苦笑してしまった。こういうラストのスローな曲が一番好きというパターンはなぁ。その他には『巡航プシクラオン』、耳に残るという点では『崇めよ我はTVなり』。『パラ・ユニフス』の一行目のメロディも気持ちいい。全体的に嫌いな曲は一つもなく、それも随分久し振りのような気がする。ファルセットが殆ど使われていないのも嬉しい処。

師匠が『翻訳』と言っている行為は、つまり音から言葉を聴き取るという事なのだろうと解釈したのだが、確かに音と言葉とがびったり一致している。その一点があれば詞の意味などは或る程度どうでもよくなってしまったのだろうか、と思える曲もあるほどに。とても師匠の言葉とは思えない幾つかの単語を歌詞の中に採用するにあたって、やはりアシュオンやら翻訳やらという設定は必要だったのかも知れないなぁ。音の中にメロディが埋もれる傾向は顕著だが、不思議な事にメロディだけが全く独立したものとして浮き上がったように聴こえる。例えばこの曲からメロディだけを取り出して、オケを全く別のものに作り変えてみたらどんな風に聴こえるか…という想像をしてみたりする。

2004.10.8. 編曲・録音日記

この前焼いたCDを幾度か聴いてみて、直すべき点が見えて来たので久し振りに曲のファイルを開いた。まずは『gardenia』のイントロや間奏に入っている笛の音の手直し。余り素直すぎたのでちょっと捻りを入れ、それから思い切って半音上げた。確かに今作のテーマの一つとして『最低音への挑戦』という事はあるのだけれど、音程をギリギリまで低めてある曲がちょっと多いような気がしたのだ。CDで聴くと異様にドラムがうるさかったので、全体的に調整。続いて『安住の地』も半音上げる。大して楽になったような気もしないのは、最低音がうまく出る確率の方が低いくらいギリギリにしてあったせいなのか。

それから録音。半音上げた二曲はやはり少しは増しなテイクが取れたと思う。今日は息が伸びる日だったのか、『いつか過ぎる雨』がいつもより楽に歌えた。『空に溶ける赤』。最低音はまぁまぁ出たが、やはりAメロも課題だなぁ…。

2004.9.27. 録音・マスタリング日記

『疾走』『いつか過ぎる雨』『静嵐』『gardenia』『幻影京』。今日はデモ用CDに一通りの曲を収めるべく頑張った。バウンス及びマスタリングを済ませてただいまCDに焼いている処。もうアルバムができたかのような気がする。『静嵐』は前のまぁまぁよかったテイクを削除して取り直した。曲調が変わる部分のエフェクトをどうするかという問題があったのだが、結局今回は小細工をしない形に落ち着いた。『gardenia』のある一節にはVoiceDistをかけるべきだとずっと思っていて、今日試しにやってみたのだが思っていたような効果は得られなかった。うーん。単にエコーを深くかけるくらいで、このまま行った方がいいのだろうか。

しばらく葉だけになっていたgardeniaが今日また咲いた。とてもいい香り。

2004.9.24. マスタリング日記

『安住の地』『空に溶ける赤』『gardenia』『天水』のバウンス及びマスタリング。さすがに疲れた。差し当たって必要なのは『安住の地』と『空に溶ける赤』だけだったのだけど、どうせCDに焼くなら他の曲も試しにマスタリングして、全体のバランスを見よう、と途中で思いついてしまったのだった。本当はあと一曲マスタリングできる状態のものがあるが、今日はもうやめておこうと思う。

2004.9.23. 録音日記

『安住の地』。一度でほぼ問題のないテイクが取れた。時間がなかったので、すぐ『空に溶ける赤』。以前取ったものにコーラスを足す作業。調子がいいように感じたので『天水』。勢いはあったが全体的にボロボロだった。念のためもう一度『安住の地』を歌っておく。

2004.9.10. マスタリング日記

デモ用マスタリング。先日取った『simple cheers』。それからこれまでに録音したボーカルトラックの整理。一つ一つ聴き返して、必要のないものをどんどん削除。ついでにエコーのかけ方を考える。少し前に取った『天水』がなかなかよかった。惜しむらくはたった一音、声が乱れている。その一節だけ別トラックを使うか悩む処。『安住の地』はまた詞を書き換えたので、これまでの録音は全削除。この曲は本当に詞が定まらない。一語ずつではあるものの、何度書き直したか分からない。歌詞本では最後の一行がいまだ空いている。

アルバムタイトルは『天』という文字を中心に幾つか考えたのだが、その中で一つだけ『天』に関係ない案がある。これは考えようとして考えたのではなく、突然ぽんと落ちてきたものだ。それが妙に気にかかる。抽象的なので私自身それがどういう意味なのか、うまく言葉で説明する事が難しい状況なのだけど、それでもこのまま行くとこれに決めてしまいそうな気がする。

2004.9.7. 録音日記

9月に入って二度目の録音。前回は何にもならなかった。歌い始めてすぐだと最低音が出やすい事を思い出したので、『空に溶ける赤』から。確かに最低音は出たが、その他はやや難あり。前回もそうだったのだけど、『雲を染めて』と歌うべき処を『雲を乗せて』と歌ってしまいUNDOする。『雲を乗せて』って何だよ。二番の二行目の強弱の付け方が難しい。『だけど』で強くした方がいいのかと思って歌詞本にもマルがついているのだが、そうでもないような気がしてきた。二回通して次は『天水』。これも最低音を出すために持ってきたのだけど、冒頭四行がどうしても気に入らず、そこだけ二十回くらい取り直す。結局一旦諦めて『いつか過ぎる雨』。しかしこれも息が続かず全てUNDO。『天水』に戻ったら冒頭はすんなりといいのが取れた。ただしその後は全体的にボロボロだったのだが。

最後に『simple cheers』。サビのメロディの動き方が意外と難しい事に気付いてしまった。気付かなくてもよかったのに。

2004.8.31. 録音日記

『gardenia』と『疾走』のテンポ変更に慣れるための録音。特にどうという事もなかった。今聴き返してみると『疾走』は多少早くなったなぁと感じるものの、歌っている時は何とも思わず。タイトルに見合うような雰囲気は増したが、実はこの曲より50近くテンポの早い曲もある。ディレイ系のエフェクトが合うかも知れない事を思いついたので、メモしておく。『空に溶ける赤』。今日はこの曲だけがマトモに歌えた。思い入れの強い作品だからなのか。どうしても、どうしても最低音が聴こえにくい。メロディを作り直す必要があるのかも知れない…。

2004.8.29. 編曲日記

demoを取った時に『何とかした方がいいのではないか』と思ったので『simple cheers』のイントロに少し音を足す。思ったほど足せなかった。それから『gardenia』のテンポを2、『疾走』のテンポを3上げる。特に『疾走』はずっと気になっていたのをようやく上げた。単にゾロ目だったから何となくそのままにしておきたかったのだが、やはり歌いにくさの方が勝った。

2004.8.24. マスタリング・録音日記

『天音』と、『幻影京』『simple cheers』demoヴァージョンのバウンス及びマスタリング。それから録音。まず、先日できなかった『疾走』のコーラス部の確認。落ち度はなかった。それにしても、どたばたしたオケだなぁ。それでいいんだけども。本歌にはまだ難あり。『安住の地』。前半にもう少し変化をつけようと試みるも、成功したとは言い難い。リズム感が問われる歌だが、歌っているうちにどんどん訳が分からなくなってきて困った。余談だが先日、詞にカタカナが入っている事に気付いてびっくりした。余りにすんなりできたのでそれまで気にも止まらないほどだった。『カタカナだ!』と思って一時凝視した。それくらい、私の詞は平仮名と漢字ばかりである事は自覚している。

『空に溶ける赤』は久し振りの録音だったのだが、以前入っていた歌詞がすっかり抜け落ちてしまい、歌詞間違いで幾度も取り直し嫌になった。その途中で、マナーモードにしていた携帯がぶるぶるし出した事に動揺して歌が乱れた。ぶるぶるいう音は拾わなかったと思うが、やはり電源を切っておかないとダメなのだな。最後に『いつか過ぎる雨』。どうした事か『が』の発音が、ことごとく私の嫌いな感じになるので驚いた。一回通して終了。

2004.8.19. 昨日の録音日記

今月2日で、花筐を開設してから三年が経っていた事にさっき気がついた。完全に忘れていた。大事なのは始めてからの年月ではなく、何を残したかである…というのは今考えた言い訳です。見捨てずに見に来て下さっている皆様、ありがとうございます。

『gardenia』。もっと表情が欲しい処。最低音近くは出すのに精一杯で表情どころではない。音程を上げようと思えば上げられるのだが、今作のテーマの一つに『最低音への挑戦』という事があるのでこれで何とか頑張ってみたい。『天水』。割とよく歌えた方だと思う。冒頭のコーラスは取った方がいいような気もしてきた。もしくは音程を考え直すか。それは最前から考え続けているのだが、なかなか改まらない。色んな意味で苦労の多い曲だ。『天音』。これも表情、そして強弱が大事。かなりついてきてはいる。あとはどれだけ魂を込められるかだなぁ。『疾走』。コーラス部のテスト録音をしようと思ったが、本歌を取った処で時間切れ。ようやくマトモに歌えるようになってきた。

割とよくある事なのだが、全く曲作りを意識していない時に、突然メロディと詞が同時に降ってきた。ちょっと使えそうなので忘れないように頭の中で繰り返し繰り返し歌い、Macの前まで持ってきてファイルにメモしておく。

2004.8.17. 編曲・録音日記

『静嵐』『天水』の手直し。『天水』は間奏に更に音を足す。前作の時と違って時間がたっぷりあるので、その分果てしなく手直し作業は続く。どこまで行くのだろうか。『幻影京』『simple cheers』のmp3用録音。二、三回ずつ歌ってよしとする。それから『静嵐』のコーラス部を確認するためのテスト録音。コーラス部はまぁまぁだが、やはり曲の真ん中部分のボーカルが弱い。何とかならないものかと思って歌い直したりエフェクトをかけたりしているうちに、一方のトラックにはVoiceDistをかけ、もう一方は生声で鳴らすという方法を発見した。しかし余りうるさすぎるかも知れない。エフェクトのかけ方によっては普通のボーカルとコーラスだけで乗り越えられるかも知れず、まだ考える余地がある。

2004.8.15. マスタリング日記

今夏幾度目かの雷が轟く中、バウンスそしてマスタリング。このマスタリングはアルバム用ではなくデモ応募用なのだが、もう一、二曲必要だなぁ。いつもバウンス及びマスタリングの時は音量調節を誤って音を歪ませてしまい、嫌というほどやり直す羽目になるのだが、今日は二曲(『いつか過ぎる雨』『幻影京』)ともそれぞれ一度ずつで済んだ。まぁデモ用だからな。アルバム用はこうは行かない。作業をしながら、ここを切ってここで終われば『幻影京』はアルバム用デモ(mp3)として出せるなぁ、という事を考えていた。既に『空に溶ける赤』も出ているので、あと一曲くらい用意すればいいだろうか。しかし私の記憶通りならば『空に溶ける赤』はデモ公開後に音程が変わっているのだが取り直すべきか。うぅむ。

2004.8.12. 録音日記

矢も楯も堪らなくなって録音。やっぱり録音好きだなぁ。

『いつか過ぎる雨』。割と調子よく歌えた。初めてコーラスを入れてみる。なかなかいい感じだけど、メインを消さないように音量に注意しなければ。『幻影京』。これも調子よく歌えた。昨日考えた歌詞でサビのコーラスを入れる。一回目のサビには後半の二行。二回目のサビはどうしようかと思ったが、一回目とは違う歌詞を急遽考え、前半の二行の裏に入れる。これで何となく、メインの歌詞では言い切れていなかった処を補足した感じになった。問題は歌詞カードの表記をどんな風にしてもらうかだ。

2004.8.11. 編曲日記

『幻影京』にコーラスをつけようと思ってファイルを開いてよく見たらもう作ってあった。忘れていたのでびっくりした。メロディをなぞるのでないコーラスにしようと考えて作ったものだった事を聴いて思い出した。だからそれに詞をつけた。『疾走』と同じパターンだ。なかなか録音の機会がないので仕方なく曲の手直しを続けているのだが、余計なものまで増える気がする。どうしても必要なものなのかどうかは疑わしいが、実際録音してみて、取るか残すか決めようと思う。

それから『静嵐』にもコーラスをつける。とりあえず一部分だけ考えたが、もっと全体的に入れてみようか。

2004.8.5. 編曲日記

『いつか過ぎる雨』のドラムのChorusを45に変更。日を改めて聴き直してみると何だか物足りなかった。それからラストのサビ前のスネアに余韻を持たせた。『こういう効果をつけたらよくなるだろうな』と思っていた通りの事をやった。『天水』のハイハットの音量を全体的に下げる。サビとIntro02に音を足す。幾つかのメロディがバラバラに主張しあってどれがメインなのか分からない、という私のいつものパターンが強調された。元々やかましい曲ではあるが度を増した。一曲目としてはこれでいいような気もする。『幻影京』のイントロのリリースタイムを更に強くする。音量までちょっと上がったように聴こえたが気のせいなのか。元々やかましい曲ではあるが、やろうと思えばもっとやれそうだ。

2004.8.1. 編曲日記

『いつか過ぎる雨』のイントロのメインのメロディをもうちょっと何とかしたくて、何気なくアルペジオのエフェクトをかけてみた。エフェクトは今までエコーしか使った事がなかったのだけど、これが意外にいい感じだったので元のメロディをそのまま残し、別のトラックにコピーしたものにエフェクトをかけて同時に鳴らした。

それからドラムももうちょっと何とかしたかったので、何気なくChorusを上げてみた。すると音が二倍になった。音量が、ではなく、スネア一回の処二回聴こえる。これは面白い。二人で叩いているようでもあり、けだるさに拍車がかかった。オケの邪魔にならないラインを探し、38で決着。この効果は知らなかった。これまで0以外には設定した事がなかったのだ。やってみるものだ。

2004.7.29.

曲順・7月29日ヴァージョン。

1.

天水

2.

幻影京

3.

静嵐

4.

gardenia

5.

安住の地

6.

疾走

7.

天音

8.

simple cheers

9.

空に溶ける赤

10.

いつか過ぎる雨

余り深く考えずざっと並べてみた。『天水』と『幻影京』がくっついているのはどうなんだろう。『天水』を一曲目にする案はかなり前からあったのだけど、これが正しい選択なのかどうか分からない。『いつか過ぎる雨』だけはこれで確定。多分。『simple cheers』もラスト向きの曲ではあるが、他の処に入っても行ける。『いつか過ぎる雨』はラスト以外に考えられない。アルバムタイトルは『天音』にしようかとも思っていたが、うーんやっぱり別に考えた方がいいかなぁ…。

2004.7.23. 作詞・作曲日記

『疾走』の一部に別なメロディと詞を埋め込む事にした。最初は単にコーラスを考えていたのだが、曲の内容から言ってもこの方がいい。できればこのもう一人の人物の言葉は歌詞カードにも書かずにおきたいものだ。

2004.7.22. 編曲日記

『gardenia』の主にBメロ、『simple cheers』の主にドラム、『安住の地』の主に間奏の音量、『天音』の全体的な音量の調整。録音の機会がなかなかないので、今のうちに気になる部分を片っ端から直しておこうという魂胆だ。そういえば、『疾走』の詞の一部を書き直した。いや、書き換えた。『うろたえる』と平仮名では何か物足りない。かと言って『狼狽える』とは書き慣れていない。だから違う漢字を当てた。

うーん、どうも、『静嵐』から『天音』までの曲と、『幻影京』から『疾走』までの曲(作った順)で、自分の中で何か判然とは分からないが線引きをしているような気がする。『天音』を作り終えた後、三か月ほど間が開いているせいなのだろう。その他はほぼ一月に一曲というペースなので、間の前と後でグループ分けしてしまっているようだ。この事が具体的にアルバム作りにどんな影響を与えるのかは分からないが、何となく、余り好ましくない事項である予感がする。

2004.7.20. 録音・編曲日記

家に人がいなくなった隙をついて一瞬だけ録音。まぁ、どうという事もない。

『いつか過ぎる雨』のイントロに少し手を入れる。ドラムが平凡すぎる気がしていたので思い切って削除し、代わりに他の音を足す。ずっと気になっていた間奏のメインのメロディの音量は、ブライトネスとハーモニックコンテントをがんがんに上げる事でどうやら決着。なぜ今まで試してみなかったのか。後奏にもちょっとだけ音を足す。続いて『疾走』を全体的に手直し。サビにベースが入っていなかったのを結局入れる。後奏に、Aメロに入っているのと同じようなフレーズを足し、一番最後の音の印象が分散するようにする。

先日東京に行った時、YAPOOSの『CD-Y』を買ってきた。こういうCDの存在している事は知っていたが、正直に言うと何だか聴くのが怖く、これまで手に入れる努力をして来なかった。しかし久し振りに東京に行って、久し振りにCDショップに入って、あるのを見つけた時に『今買わなければおそらくずっと聴く事はないだろう』と思って買った。帰ってきてなお二日ほど置いた。なぜ、聴くのが怖かったのか。あれ以降のYAPOOSの作品、戸川さんの声を聴くのが初めてだったからなのだろう。しかし、感想としては、とてもよかった。戸川さんの声が懐かしく新しく、すごい勢いで心に吸収されていく感じがした。特に『ヒト科』のイントロが始まった瞬間、えも言われぬ喜びが胸に満ちた。そうだ、これがYAPOOSだ、私の好きな、こういうのが聴きたかったんだ。それから繰り返し繰り返し聴いている。

こういうCDの存在している事は知っていたが、正直に言うとあんまり買う気のしなかった『妄想代理人』のサウンドトラックも、散々迷って『今買わなければおそらくずっと聴く事はないだろう』と思って買った。しかし、まだ二回しか聴いていない。ぜーんぜん、聴く気がしない。『夢の島思念公園』は何かに似ている。何ら新鮮な驚きのない曲たち、という印象が拭えない。ただ、『条件童子』だけはちょっと面白い。こういう事をやってみたいという気持ちは、僭越ながら分かる気がする。余りにもレベルは違い過ぎるが、私が『安住の地』を作った最初の動機も、多分師匠が『条件童子』でやってみたかった事とそんなに変わらないのではないかしら。まぁ、『安住の地』は全く初志貫徹できていないけれど。

2004.7.15. 作詞日記

メロディと、前々回の録音の時に急ごしらえで作った詞をできるだけ忘れるように努めてから、改めて作詞。書きたい事はやや固まったので、メロディの音数を考えずにまず大体の言葉を並べて、それを音数に合うように調整する作業。メロディも二、三箇所変える。タイトルは最初にファイルを保存する時つけた通り、『疾走』。『moving lights』とどちらにするか迷ったが結局。『moving lights』は私の人生二曲目の作品のタイトルでもある。『疾走』の詞の原案とも言える、何年も前に書いた文章の中のモチーフがこの言葉(『moving lights』)に近かったのだ。その文章というのは『Dice of sense』というタイトルで、しかも同名の曲もある。非常にややこしくも思えるが、その時期、私はこのテーマにこだわって文章や曲を作っていた。それを今になって再び持ち出してきたのには他にも理由はあるが、一、二行目の言葉を音から聴き取って、その後をあれこれ考えていたらいつの間にかこうなっていた。

2004.7.1. 録音日記

『いつか過ぎる雨』から。何となく歌詞本を持たないで歌った一回目はよかったが、二回目は持っていないという事を意識してしまったためか、最後のサビで案の定間違えた。サビの一行目と三行目が非常にややこしいのだ。作った本人なのに覚えられない。三行目の二節目の言葉など、『こんな風にも言い換えられるなぁ』と思った事が本来の歌詞より頭の中をちらちらする。先日の反省点である息継ぎに関しては特に気にならなかった。コンディションの問題だったのか。どこをどのように歌うか、徐々にはっきりしてくる。

調子がよさそうなので『天水』。楽に歌えたかどうか、という点ではいつもよりよかったが、ヘッドホンから聴こえてくるオケが何だかいつも通りでない気がして、リズムが取れなかった。気のせいにしたって、リズムくらい入っていてもよさそうなものだが、幾度も幾度も変えているので掴めていないらしい。試しにエコーをかけながら歌ってみたらいい感じ。自分の生声にはがっかりする事が多いので、多少気分よく歌える。

『gardenia』。どうという出来ではないが、これもどこをどのように歌うか、だんだん見えてきた。後半はやや難あり。『幻影京』。今日は割と労せず歌えた。もう少し強弱をつけるべきか。『安住の地』。書き直し切れていなかった歌詞を全て書き直して、三回。前半はアクセントをつけずに歌うように努力した。余りリズムを外れない方がいいのかも知れない。

先日最後の曲が仕上がってから、ものすごい脱力感に襲われて何にもしたくなくなった。少しはよくなったが、完成していない詞を書く気にもならない。困った。

2004.6.28. 昨日の録音日記

久し振りの録音。3rdアルバムのための曲が出揃ったので、本格的な録音に入る事になるが、この日は最近できた曲のテスト録音のような感じ。『天水』だけは歌ったが、いいテイクは出なかった。一か所だけ、ずっとずっと気になっていたメロディの代替案を思いついて変えた。非常にすっきりした。

『いつか過ぎる雨』。まぁ可もなく不可もなく。ただ、同じメロディであるサビの一行目と三行目の息継ぎの場所が違うのがものすごく気になる。揃えたいのだがどうも苦しい。死ぬ気で伸ばす事にこれから慣れていかなければ。『安住の地』。歌詞本に清書していて、同じ言葉が幾つも出て来る事に愕然とした。気付いていなかった。大急ぎで書き直し、二回歌って半音上げた。最低音が、ギリギリ出てはいるのだが聴こえにくかった。

『gardenia』。この曲も最低音がギリギリではあるものの、何とか堪えられそうな感じ。歌い込んでいけばこのままの音程で行けるかも。『静嵐』。「溶けて」だけは難しくて幾度も取り直した。その他は特にどうという事もない。この作品は歌のうまさというより、エフェクトでどうにかしないといけない曲なのだ。

それから最後に、先日完成した曲。翌日詞を90%くらい書いた処で力尽きて寝てしまったのを、急場凌ぎに残りの言葉を埋めて二度歌った。まだまだ改善の余地あり。

2004.6.25. 作曲日記

一昨日、更新しようとしたらページのダウンロードもサイトの閲覧もできなくなっていた。サーバがどうこうと言うよりは多分Macを再起動すれば解決した問題だったような気がする。しかし一昨日の日記に何を書くべきだったのかは忘れてしまった。今日はその続き。A03とA04、C02と後奏。A03はA01に少し音を足し、A04はA02のオケを大部分使って、メロディは変える。それに合わせて2トラックくらいを新たに作る。C02は前半ドラムを抜き、後半は音を足した。後奏は間奏を基本として、C02から繋げて聴いても違和感のないようにする。これで一曲完成。ただし詞はまだ一文字も書けていない。

なんと6月だけで三曲完成させた。素晴らしい。素晴らしいが、なぜもっと早くにこうなりませんか。

2004.6.22. 作曲日記

A01のオケを詰めていく。割とよく降る。もう一度Aメロを繰り返す事にして、二回目は少し音を足す。次にサビのメロディ作り。Aメロのドラムが実際のテンポより早く聴こえる感じであるのに対し、サビのドラムは実際のテンポより遅く聴こえる感じになった。普通逆なんだろうけれども、繋げて聴いてみたらそれも面白い気がした。オケは詰め終わったと思うが、足そうと思えばもう少し足せるか。こういう感じで作っている時はなかなか出なさそうだなぁと思っていたイントロがいきなり降ってきた。ごく短いイントロからすぐ歌に入ろうと考えていたので、そうなるように最初の四小節だけ記録する。この時はその後のAメロとは違う音階、そしてサビ終わりの二回目はAメロに合わせた音階に変える事にする。

2004.6.21. 作曲日記

昨日メロディとドラムの数小節だけ作っておいた新しい曲の続き。まだ詞のアイデアは何もなく、曲先行。いい意味で簡単な、分かりやすい曲を作りたいと思っていたのでそれを目指す。ドラムは2トラック、ベースの音にはベースの音色を使わない事にする。テンポはこれまでできた曲と比較して決めた。アルバムのバランスを調整する曲になるのかも知れない。

2004.6.19. 作曲・作詞日記

下の日記に2コも間違いがある事を今、発見した。そして直した。ものすごい眠気の中で書いた日記だったからなぁ。

さて、今日はまずC01の前半とC02とをくっつけて作った最後のサビ(=C03)から、C01の前半を削除して単にC02の繰り返しにする処から始めた。音的にその方がすっきりするようだと気付いて、歌詞が要るか要らないかを少し考え、特に要らないという結論に達したので切った。代わりにC03の最初に8小節の間奏のようなものを入れる。後奏はC01とC02をくっつけて、フェイドアウトで終わっていくようにした。フェイドアウトという終わり方は余り好きではないのだが、変化をつけるため一曲くらいあってもいいかと思ったのと、単純にこの部分のオケが聴いていて気持ちいいからという理由でそうした。しかし、どうも安易に過ぎる感もあり、曲の後半がずっと似たようなオケの繰り返しになる事もあり、これで固まるかどうかはまだ分からない。最初から通して聴き返し、C03の最初の8小節の間奏のようなものの前に更に短いドラムのフィルインをつける。それから間奏のようなものの後ろのオケの音をどんどん抜き、更にその後ろのオケに音を足す。とにかく変化が欲しかったのだが、成功した気もしない。曲としては一応形になったものの、最後の一行の詞がまだ決まっていない。C02の詞に合わせてメロディを作ったため、その言葉にハマリ過ぎていて他のものに差し換えられないのだった。とりあえず、タイトルは『安住の地』。

2004.6.16. 作曲・作詞日記

間奏を倍の長さにして後半部分に少し音を足す。それからC03。これが最後のサビになるはずで、漠然とイメージしていた通りC01の前半とC02とをくっつけて作る。特に違和感はなし。最後の二行分の歌詞がまだ決まらない。保留。

2004.6.15. 作曲日記

C01と02のオケを詰めていく。途中久々に爆弾が出てかなりの時間を無駄にした。最初からずっと続けて歌っても全く違和感がないばかりか寧ろそうしたいくらいなのだけど、やはり間奏をつける事にする。どこに入れるかしばし考えて、B01とC01の間に置く。C01の最初の8小節のオケに少し手を加えて間奏としたのだが、こういう安易な作り方は私の作品としては珍しい。たまにはあってもいいはずだと思いながらできずにいた。全体的にこの曲はメロディとオケとがそれほどかけ離れていない。通常は故意にかけ離れるようにして作るのだけど、今回はメロディに意図的に余り動きをつけていないため、分かりにくいので常にメロディのガイドを聴きながらオケを作るというやり方で進めている。それが自然とメロディとオケを添わせる結果になっているようだ。試しにC02の後半のオケを、メロディのガイドを聴かずに作ったらいつものようなかけ離れた感じになり、そこだけ浮いてしまったのでガイドを聴きながら少し修整した。

2004.6.14. 作曲・作詞日記

以前作りかけていた曲の続き。C01のオケとC02のコード取り。少し進んだので多分この曲が動くだろう。これまでできたものを見てみるとどうも暗い曲が多い(というと語弊があるかも知れないが、今は説明しないでおこう)ので、この曲があるのはいい事かも知れない。

2004.6.12. 編曲日記

今日も新曲の取っかかりになるフレーズは降りて来なかった。『静嵐』の前々から気になっていた部分の手直し。本当につい最近まで、ベロシティがびったり一列に揃っていないと嫌だったのだけど、ようやくその枷が外れてきたので一列になっているのをぐにゃぐにゃにした。ぐにゃぐにゃにしたついでにオクターブ上+8分下げの技法を用いてベロシティの山が交差するようにした。何だかもうよく分からない。しかしこの曲はそれでいいのだ。もっと壊そうと思えば壊せる曲なのだろうけれど、私にはその勇気がない。笛の音が綺麗すぎたのを削除して弾き直す。

2004.6.11. 作曲・作詞日記

ここ数日は新曲の取っかかりになるフレーズを作っては消しの連続。今日も昨日作ったフレーズを放棄する処から始まり、最終的には以前作りかけていた曲に少し音を足す程度に留まった。オケはB01の終わりまであり、歌詞の最後の行がなかったのを考える。それからまた別の詞の断片をくっつけてメロディを考え、段落を入れ換え、行の長さを変えたり要らない言葉を削除したり。

3rdアルバムのために作った作品はこれまでに8曲。最低でもあと一曲、できれば二曲作りたい。

2004.6.8. 作曲・作詞日記

全体的に手直し、B02の後半のオケ作り。メロディをちょっとだけ変更、結局ドラムは全部抜いた。音を探していたら突如聴いた事のあるフレーズが降りてきて、びたっとはまった。何かと思ったら有頂天の『WHY』冒頭の音だ。面白いのでそのまま採用。ごくたまにこういう事が起きる。オケを作りながらボーカルエフェクトのかけ方も何となくイメージ。Aメロの3フレーズ目は多分、あのエフェクトをかけないとオケに負けてしまうだろう。

C02はC01と基本同じままで、少し音を足す。C02、つまり最後のサビの最後の行の詞を考える。『静寂』を『静め』る、といって意味が通るかどうか、少し躊躇したが今日はそのままにした。うるさいほどの静けさ。感覚的に分かってくれる人もきっといるだろう。いなくても、まぁ、いいのだ。後奏はギターメインで。ギターの音だなー…と思いながら作った。これで完成。タイトルは一番最初から決まっていて、『gardenia』。

2004.6.5. 作曲日記

A02のオケに少し音を足す。それからB02前半のコード取り。B02は全部ドラム抜きにしようと思ったが、今日やった感じでは前半だけにした方がいいような気もする。基本となる和音を入れて、その上にわざと外れるような音をギターで入れる。何だか、もういいのにと思うくらい聴き返して慎重に作る処と、全然考えずどんどん音を足す処とがある。この差は一体何なのか。『もういいのになぁ』と思いつつ聴き返してから次へ行った途端、前後にまるで構わず音を足し始めたので自分で少し驚いた。

2004.6.4. 作曲・作詞日記

C01のオケ。半日かかって地道に進めて、その後二番の作詞。思い浮かんだ言葉をとりあえずそのまま書き、長さや言い方などを前後を見ながら調節。納得の行くものが書けたので、メロディ作り。B02終わりまで作ったけれど、改良の余地あり。

2004.6.1. 作曲日記

B01の三、四行目のオケの続きと、C01のドラムとコードだけ。ようやく一番の終わりまで進んできた。テンポを更に3上げる。二番の歌詞はAメロの二行だけ固まっているが、その後どうするか。ぼんやりとした転結の方向だけはあるものの、それ以外まるで何も決まっていない。Bメロは多分全く違うものになるだろう。

2004.5.28. 作詞・作曲日記

B01の歌詞の気になっていた部分を作り直す。必然的にメロディも変わったのだけど、二行目の後半がどうも間延びするので三音増やした。しかしそこに言葉が嵌まらない。保留。オケも二行目まで。

最近、以前買ったCDを聴き返す事が多くなった。新しい何かを聴きたいのではなく、ふと『あのアルバム聴きたいなぁ』と思うのだ。或る時期に或る事がきっかけで、生まれて初めて音楽が嫌いになってからずっと、CDを聴くという事ができなくなっていた。無音に堪えられず、常に何か聴いていたがった私の耳が、全く逆に、何も聴きたがらなくなった。CDショップに行って、店内で流れているものを聴いただけで頭が痛くなったりもした。あれはショックだった。それ以来、本当に本当に欲しいものしか買わなくなり、それも継続して聴くという事はなくなっていった。今になって、自分の心にどんな変化があったのかよく分からないが、音楽を聴きたいと思う事が嬉しいのだった。聴きたいと思ったらその気持ちを逃さないよう、すぐにCDを出してコンポの電源を入れるようにしている。そうでないと、また、音楽を聴きたがらない私に戻ってしまいそうで怖いのだ。

2004.5.25. 作曲日記

『いつか過ぎる雨』を全体的に手直し。イントロに音を足し、Bメロのオケの違和感あるトラックを削除して違う音を入れ、間奏はピアノメインだったのをハープのメロディを新たに足した。音量を最大まで上げても他の音に負けるので、同じ音色でもう1トラック使い、オクターブ下とハーモニーを追加。後奏にも2トラック分音を足す。テンポの変化の仕方を少し変え、ベースの音量を下げる。これでまぁ整ったと思う。

それから新曲のAメロのオケ。AとBの間にAのオケを流用した四小節を追加。テンポを4上げる。もっと早くも、もっと遅くもできる曲なので、これで固まるかどうかはまだ分からない。あと、サビのメロディ作り。

2004.5.24. 作曲日記

イントロのオケ。コードだけは一番最初に取ってあったのを少し変更して、まずリズムパターンから。ブライトネスを下げようと決めていたのでそうした。するとシンバル系の音がことごとく聴こえなくなるので、ドラムにもう1トラック使ってそっちはブライトネスを少し上げた。色々試した結果、タムやその他パーカッションの音もブライトネス上げ気味のトラックに入れる。ベースの音選びに苦労。後はおおむね悩まず作れた。

2004.5.23. 作詞・作曲日記

新しい作品の作詞の続きと、一番のメロディ作り。この前作った言葉を生かしたり、削ったり、大昔の断片から五、六文字持ってきたりしながら形は固まった。メロディは少し似通ってしまった感があるので、今日作ったものをすっかり忘れてからもう一度考えたいと思う。

2004.5.21. 作曲・作詞日記

B01の頭の二小節を削除して、A01の最後にB01の最初のメロディをねじ込んだ。何日か前からそうした方がいいのではないかと考え続けてやっとそうした。すっきりした。その分B02はそのまま二小節残して丁度いい感じ。A02の四行目を書き直し、B02の埋まっていなかった処を埋めて歌詞は完成。Bメロにもう1トラックずつ足し、C02を作り、後奏をつけ、今日でとりあえず曲も完成。今日一日で完成するとは思っていなかった。後奏は多分そうするだろうと思っていた通り、テンポを下げていって終わる。一応形になった処で、多分そうするだろうと思っていた通り、全体的に一音上げる。あの音は出ると思っていたがやはり出ないのかも知れない。これはアルバムの最後の曲にするので、後奏にもう少し気を使いたいがそれはまた後日。タイトルは『いつか過ぎる雨』。

それから新しい作品の作詞。メロディは取っかかりになるコードだけが何小節かできている。

2004.5.20. 作曲・作詞日記

一行分の歌詞とそのメロディを削除。別に要らなかった。これで二番、というかA02がすっきりした。オケを詰めていく。今一回目のサビの前半にはベースを入れてないのだけど、昨日までA02にもベースがなかった。このまま行くかどうか考えた結果、一行目に一オクターブ高い音でベースを入れ、二行目はベースじゃない音をベースのように使い、三行目はベースの音をベースらしく使う事に、そして四行目は二行目と同じようにした。『ベースじゃない音をベースのように使う』事も、『ベースの音をベースじゃないように使う』事もよくある。

それから間奏に取りかかる。リズムパターンだけイントロ後半部をそのまま使い、メロディは新たに考える。ただ例によって前後のパーツと全く関係のない音調が出てきたので、最後の一小節で帳尻を合わせた。このやり方は全くうまく行かない事もあるし、全く違和感がない事もある。今日の場合どうなのかは、明日最初に聴いた時に決まるだろう。

2004.5.19. 作曲・作詞日記

二番のオケを少しと、歌詞を二行追加。そうするつもりではなかったがその前のメロディがあてはまったので流用する。更にそのメロディが気に入ったのでもう一行増やして繰り返すかどうか検討中。後にはBメロをくっつける事は決めてあるので、サビをもう一度か二度繰り返したら曲の構成としては終われると思う。

明日で『美しく過ぎる日々』を発売して一年。なのに今年のアルバム作りはまだ曲すら出揃っていない事にかなり焦燥してはいるものの、2nd発売以降しばらく曲を作らない時期があったのでその分遅れるのは或る意味当然だ。作品作りのペースなどは、上げようと思ったからといってそう簡単に上がるものではなかった。2ndの時と違って、作りかけて半分ボツにしている曲が多いのもその要因だ。

2004.5.14. 作曲・作詞日記

イントロはもうとりあえずそのままにしておいて、所々の手直し。歌に合うようにコードを変えたり、B01の繋ぎを一小節増やしたり。それから二番の作詞とメロディ作り。少し前に書いた断片をここで使う事にする。もう一ついいのがあるが、それをこの曲で使うか、または別に一曲を作るか思案中。

2004.5.11. 作曲日記

何だかイントロが全然しっくり来ない。長さを二倍にして、後から入れたストリングスのメロディを独立させて冒頭に置いた。さっきよりは増しになったが。

師匠が『音楽を作る時の感覚は?』という質問に対して「最終的には『降ってくる』のを待つしかないみたいです」と答えている。やっぱり、そうなのか。

2004.5.9. 作曲日記

B01のオケとイントロを少しずつ。A01とB01のオケの雰囲気が、詞に対してまるで逆のようになってしまった。それはそれで面白いような気もするものの、B01の前半のコードを変えるかどうか思案中。イントロからはすぐにA01に行かないで、もう二小節くらい間を取った方がいいような気がする。反対にAからB、Bからサビに行く時は即入りたいのだけど、あんまり隙間がなさ過ぎるかと思ってわざとオケを足している。

2004.5.8. 作曲日記

サビの後半のオケ、A01のオケ、B01のオケの取っかかり。今日もよく音が降る。

『天水』のテンポを3上げた。幾分歌いやすくなったが、それでも最後の一音をきちんと伸ばし切れる確率は30%くらい。

2004.5.5. 作曲日記

C01のオケをもう少しやった処で、何か違うものが作りたくなってしまい、ずっと前に一番の歌詞とメロディだけができていた作品に取りかかる。これは『明日散る桜』のように、今から既にアルバムのラストに収まりそうな予感のする曲だ。タイトルももうほぼ決まっている。二つ候補があって、一つは『天』シリーズなのだけど、それじゃない方になるかも。いきなりサビのオケから作り始め、次にB01のリズムパターン、それからA01のリズムパターンという変則的な作り方。割とよく音が降る。B01の、多分ここだけ2/4にしたらすっきりするんじゃないかなぁ、と思っていた処をそうする。すっきりした。

2004.5.2. 作曲日記

イントロは依然出て来ない。C01のオケの続き。メロディは整っているのだが、オケの方向性がまるで決まらないのでもうその一瞬一瞬に聴こえた音をとにかく入れている。こういうバラバラな感じのオケは嫌いではないので、音がすいすい出る時は面白いのだが一度引っかかるとなかなか次が出ない。今日もようやくちょっとだけ進んだ。

二日前、よそ見をして歩いていたら木の枝が目に入ってしまった。下の方に入ったので黒目は何ともないが、出血したのがだんだん上がってきて白目がちょっと赤くなってきた。痛みは今ないのだけどいつまでも赤いのが残っているので気持ち悪い。病院に行きたいがあいにく連休中だ。『連休に入るから病気とか怪我はできないなぁ』と思っていたらやってしまった。ああ、気持ち悪い。

2004.4.30. 作曲日記

そろそろイントロを作らなければと思ってはいるが、一音も出て来ないので今日はC01のオケ。詞はA01からそのままC01に行っているけれど、音としてはまだ繋ぎを作っていない。それを考えずただメロディに忠実に作っていたら、Aメロとはえらく雰囲気が違うオケになってしまった。どうしよう。

2004.4.27. 作曲日記

それにしても一つ前に作りかけていた曲のメロディが、この曲のオケにぴったりはまって何の違和感もないというのはどうなんだろう。似たような音程の曲ばかり作っているという事のような気もするが、余り深く考えずに使えるものは使う事にする。今日はA01の後半部分のオケ。基本は前半と同じで、最後の二小節のみ変える。

2004.4.26. 作曲日記

そこにある事を知ったのは少し前だった。しばらく月が見えない日が続いて、ただ漠然と星を見ていていきなり気がついた。あれは北斗七星ではないだろうか。私が自信を持って判別できるのはオリオン座だけだが、北斗七星の形も何となく記憶にあった。しかしどの方角を見ればいいのか、ここから見えるのかどうか、何も知識を持たない私は四、五日それを疑っていた。昨日ネットで色々調べてみた結果、やはりあれはおそらく北斗七星だろうと思う。仮に違っていたとしても、その星たちが私の家の真上にあるという事だけで充分だ。それで今日から新しい曲を作り始めた。曲先行のパターンが早くも行き詰まってしまっていたので、大まかな感じでまず詞を書き、そこからイメージしたメロディを作って、言葉をそれに合わせていく。大体これで一番くらいになるだろうという処までできたので、イントロは後回しにしてA01からオケ作り。CaliopLdという笛系の音のハーモニックコンテントをがんがん上げていたら、キーボードで押した音と同時に何だか上の方で打楽器のような音が出るようになった。言葉ではうまく説明できないが、妙に面白い現象だ。そのまま使う事にする。

2004.4.19. 16日の録音日記

声の調子自体はそれほどよくなかったが、この日の目的はコーラスを試す事。『空に溶ける赤』、とうとうもう半音上げた。最高音が出ないだろうと思って上げてなかったのだけど、意外と出た。最低音は潰れ気味なので、これで行くと思う。コーラスは割といい感じ。『天音』、前日考えた音程を急遽変える。やはり実際声を出してみないと分からないものだ。『simple cheers』、この前できなかった後半部分も録音できた。どんな風に聴こえるかと思っていたが、これも割といい感じ。

何も書いていないテープを車の中で再生したら、ずっと以前に友人からもらったINGRY'Sのアルバムだった。おそらく『Ours』だと思う。聴きながら、ああ、こういうコーラスをつけられる者になりたいものだ、と考えていた。何も書いていないテープはもう一本あって、それはP-MODELと平沢ソロのコピーのオケだった。多分、あのライブに出た時に保険として録音しておいたやつだろう。その頃の事がよみがえって体が冷たくなった。しかし我ながらこれらのオケは出来としてはそう悪くないと思う。特に『カムイ・ミンタラ』の間奏などは完璧にコピーした自信がある。あの暑い夏、一つの目的に向かって懸命にやっていた自分の必死さを思い出した。

2004.4.15. 作曲日記

『空に溶ける赤』『天音』『simple cheers』のコーラスの手直し。この前録音したものを聴き直しながら、聴こえにくい部分や音が気持ちよくない部分を一つずつ修整していく。かなり増しになった気がする。それから『幻影京』の手直し。イントロのベース、サビのオケ、間奏の笛、など。ほぼ思い通りになった。

2004.4.14. 作曲日記

新曲の続き。Intro01を二倍の長さにして、重なっているフレーズを解体してそれぞれ際立つように音量を調節。それをAメロの後にくっつけてみたがどうも違和感がある。音階が違うのだから或る意味当然なのだけれども、それは私の曲には珍しくもない事だ。イントロからAメロに行く時はそうでもないのに、Aメロからイントロのフレーズに戻る時に違和感があるのはなぜだか分からない。色々試したが今日の処は保留。

2004.4.13. 作曲日記

午後はデモテープ応募のためのプロフィールを書いていた。全部手書き。こういう時に『ああ、プリンタがあればなぁ』と思わない事もない。歌詞は原稿があればコピーできるけれど、プロフィールは応募曲を書き入れるのでそれができない。その部分だけを空白にしておいて後から入れてもいいのだが、何となく、手書きの方が心意気が伝わるかなぁと思って一枚一枚書いている。まぁ、こんな努力が報われる可能性の有無については考えない事にしよう。今回送る予定なのはW社、T社、まだ送った事のないF社、過去二回とも送っているB社。どこにどれを送るかはまだ考えていない。

夜になって曲作り。『幻影京』のイントロにテンポの変化をつけるつもりでいたので、そうした。音量とリリースタイムも調節。音量はほぼ最大になっているので期待したほどには効果が出せなかったが、他はうまくいった。それから間奏の手直し。コード的なものを1トラック増やしたまではよかったが、メインにしようと思っていた笛のフレーズが全然ダメだった。やり直さねば。

2004.4.9. 録音日記

『空に溶ける赤』『天音』『simple cheers』。コーラスを増やそうと考えていて、まずそれを考える作業から。こんな事は録音当日までにやっておけばいいと思うものの、いつもその日になってから慌てている。『空に溶ける赤』は少し手こずった。あちこちコーラスがついて確かに豪華な感じにはなったが、余りつきすぎるのもよくない気がする。『天音』は割とすんなり出た。これはコーラスを増やした方がいいようだ。『simple cheers』は時間がなく、途中までしかできなかった。が、今日できた処もまだ手直しの余地がある。

2004.4.8. 作曲日記

何も考えたくない、何も考えたくないと心の中で呪文のように唱えていたら急に曲作りをする気になった。一時的に意識を逸らすには確かに手っ取り早い方法なのでそうした。完全に何も考えずにいられたとは言い難いがとにかく進んだ事は進んだ。イントロとAメロのオケ、Bメロのオケの骨格だけはできていたので、Bメロのオケの続きから。いつもはこれを倍の長さにするが、イントロも普段そうしている処を半分の短さでAに入っているのでここでもそのままにした。そして補うようにAメロの後半分をくっつけた。それからメロディ作りに取りかかる。今回もまた詞のアイデアすらない状態で、曲としての分かりやすさを重視、無理のないものを目指す。

2004.4.5. 昨日のマスタリング日記と今日のデモ制作日記

夜も更けてから嫌々マスタリングを始めた。マスタリングは本当に神経を使うので終わるとへとへとになってしまう。3時までかかって、まだタイトルの決まっていない新曲改め『幻影京』、他『天弓橋』『天水』『雲の中の太陽』『天音』『風と光と十九の私と』を片付ける。寝て起きてから『meunatara』のマスタリングをして、CDに焼く。出来上がったCDから二曲をmp3に作り換え、『雲の中の太陽』を本日公開。歌詞をサイトに載せる事にはかなり抵抗があるのだが、この曲を今丸ごと公開する意味が、歌詞を読んで頂いた方がよりはっきりするのではないかと思い、ページを作成した。私の唯一の『卒業』をテーマにした作品が、新たな気持ちで今春を迎える人の胸に響く事を祈りたい。

『幻影京』というタイトル、単語登録するまでは『幻影郷』と書こうと思っていたが、変換で先に出てきたこの字面がいたく気に入ってこちらに決めた。漢字そのものの持つ意味でも、『郷』より『京』の方が私のイメージに近いようではある。

2004.4.3. 録音日記

まだタイトルの決まっていない新曲と『天弓橋』『風と光と十九の私と』『天水』。最近殆どの曲がそうなるのだけど、この新曲もやはり音を上げた。最初に半音上げてまだ低く、結局もう半音上げる。自分の音域は把握しているのだが、作りながら座ったまま歌うのと、マイクの前に立って本式に歌うのとでは低い方の限界が違うのだった。歌う直前に歌詞を三文字増やしたりして最初に2テイク、最後にもう1テイク取る。どれも及第点ではある。メロディがまだ入っていないのでいちいち確認しながらの録音だった。

『天弓橋』は一昨日マスタリングしたものよりもいいテイクが取れた。それにしても、『風の中で空を見上げて』の頃はあんなに何度も苦労して取ったのに、今たかだか二、三回でいいテイクが出るのは半音上げたせいなのか。『風と光と十九の私と』はベースの音がやたら出ていたのでそれを下げて取り直し。他のオケは全くと言っていいほど動かしていない。何だか調子がよかったので『天水』。この曲は自分が作ったものながら、一回通して歌う事さえ難しいのは何とかならないものだろうか。冒頭四行、一番、二番からラストのサビの二行目まで、ラストのサビのみ、全体のコーラス、と分けて録音し、『二番からラストのサビの二行目まで』と『ラストのサビのみ』のテイクを途中で入れ替えて何とか繋げる。色々問題もあるが一番大きいのはラストのサビの四節目の言葉を噛んでしまう事だったりする。情けないにも程があるが、なんで噛んじゃうかなぁ。

2004.4.1. 作詞・マスタリング日記

苦労して残りの『・』をなくす。形にはなったが、一旦時間を置いてみようと思う。それから『雲の中の太陽』『天弓橋』のバウンスとマスタリング。『天弓橋』は歌にやや不満があるのでどうしようか迷ったが、保険として一応。

先週体調を崩してから、まだ何となく本調子にならない。折々目眩がする。私の目眩は去年の大きな地震の時に始まって、それからずっと治まったり再発したりしている。これが出ると疲れていると分かるので、なかなか便利ではあるのだが。

2004.3.30. 作曲・作詞日記

午後から続きをやって、まだ手直しすべき箇所はあるが、一応完成した。二日で一曲作った事になる。これは近年の私としては自分でも信じられないような出来事だ。『capella』も確か三日くらいで作ったはずだが、あれとは全く違う、ちゃんとしたオケのある曲を二日間で作り上げる事ができた。これは多少自信を取り戻すといった意味でも大きな喜びだ。

作詞は曲先行の時いつもそうするように、メロディの音の分だけ『・』を並べておいて、何度も何度も聴き、音から言葉を聴き取って埋めてゆく。詞のアイデアを書きためたものから核となる言葉を取ってサビに据える。一番のほぼ全部と、二番のAメロを二行書く。

2004.3.29. 作曲日記

休日のいつもの起床時間より一時間ほど早く目が覚めて昨日の続き。途中ちょっとビデオを見たりした以外はとにかくずっと作っていた。これだけ集中力が続くのも本当に珍しい事になってしまった。だからダメなのだ。今日の成果はA01、B01、C01。ものすごい。まずコードから、とにかく自分で聴いて気持ちのいいコード運びを探して作っているのでメロディは一番最後、詞に至ってはまだアイデアすらない。これも数年前と同じ作り方。そうしたら本当に全く成長していないと言うべきか、オケから作った時のメロディの癖がばっちり出てしまう。しかしそんな事を気にしていられないほどに今日は先を急いだ。

2004.3.28. 作曲日記

夜中に突如として全く別の曲を作り始めた。今日はイントロまで。イントロだけとはいえ通常の三倍くらいの長さがあるので、よく進んだ感はある。作りながらずっと数年前の事を思い出していた。具体的な出来事ではなく、数年前まではよくこんな風に、怒りが曲を作る原動力になっていたなぁ、という事を思い出していた。あの頃私の作品の殆ど全てが、怒りや悲しみといった負の力を許にしてできていた。その感情が深ければ深いほど集中し、短期間で仕上げられた。今でもそれは決して悪い事だとは思わない。あの時期があったから今があるのだろう。

2004.3.26. マスタリング日記

『simple cheers』『遠くても』のバウンスとマスタリング。他にもあるけれど今日はとりあえずこの二曲だけ。これまでのマスタリングより幾分早く済んだ気がする。アルバム用でないため、音量を多少おおまかに調整した。ボーカルエフェクトは『simple cheers』に『Solo VOCAL』、『遠くても』に『Wet PLATE』をかけてみたがこれも余り深く悩まず、さっと決めた。

どうも曲を作る気が起こらない。それでいてものすごく焦ってはいるのだが。昔の作品を聴き返すと、もうこんな曲は作れないなぁ、と思う。そして必ず現在の自分のダメ具合に滅入ってしまう。そんな場合でない事は、分かっているのだが。

2004.3.19. 昨日の録音日記と最近の作曲日記

昨日の録音は『遠くても』『天弓橋』『meunatara』の三曲。デモテープ用に取っておこうと思ったのだが、ことごとくオリジナルのキーでは歌えなくなっていた。半音上げる。作った当時より、多少は歌がうまくなったかも知れないが、出ていた音が出なくなっているのには参る。

新しい曲はB01まで進んでいる。ペースが幾分早いのは、イントロとAメロのオケが殆ど同じであるため。実験的というか、こんな曲は今まで作った事がないので楽でもない。

2004.3.9. 録音・作曲日記

録音しようと思って部屋に入ったら向かいの家の人が屋根の雪下ろしをしていて、私の部屋が丸見えになっていた。もちろん、歌入れの時はブラインドを下ろしカーテンを閉めるけれど、そうしたとしてもこれじゃ丸聴こえだなぁと思って、VF80のプログラムの整理から始める。屋根に人がいなくなったのを確認して歌入れ。後半なぜか『風と光と十九の私と』と『雲の中の太陽』を一発取りした。

曲作り。結局数日前から新しいのを作り始めている。

2004.3.4. 作曲日記

D01のオケに取りかかっているものの、全く進まない。ちょっと飽きてしまった感がある。もう一月以上作っているという事と、先日この作品の核となる言葉とよく似た歌詞がある曲を発見してしまった事が原因だと思う。発見したというか、それはもう何年も前に或るロックバンドが発表した楽曲で、私も聴いた事はあったのだけどすっかり忘れていた。バイト中に有線で流れていたのを何となく聴いていて愕然となったのだった。似ていると言っても、使われ方というか意味合いというか、そういったものまで同じな訳ではない。もちろん全くの別物ではあるのだが…どうしようか。こうなると不思議なもので、余り大した曲でもないような気がしてきてしまうのだった。

夜、お風呂の中で新しい作品の詞を思いつく。こういう事は3rdでやってみたいと思っていた。しかし私にできるだろうか。

2004.3.2. 昨日と今日の作曲日記

C01と02の繋ぎの続き、間奏、D01のメロディ、リズムパターン。Dメロは少しリズムを動かそうと思い、詞に合うようにあれこれ考える。大体確定。今後オケを作りながらもう少し調整したい。D01の後にすぐA01を続ける事で、歌部分は終わりが見えた。楽曲の終わりはどうするか思案中。

2004.2.23. 作曲日記

昨日飛ばした四行目部分のオケ。五行目部分に少し追加。C01と02の繋ぎを作っていなかったので、形だけとりあえず。今日は短時間で効率良く作業ができた。こんな日もある。ドラム抜きパターンをもう一行追加してみてもいいかなぁという気がする。流れを壊さない詞が浮かべばそうする事にしよう。

2004.2.22. 作曲日記

C02のオケに取りかかる。C01とメロディラインを似せたので、最初の二行分は基本的にコピー&ペーストで、前面に出すフレーズを変えた。三行目の部分を新たに作り、四行目を飛ばして、最後の五行目はC01の最後の行と一緒にしようかと思ったがやめて、ドラムを抜くパターンにしてみる。さて、そろそろ終わらせる方向に行かなければならないが、どうやったらいいのやら。

昨日、坂道を歩きながらふと空を見上げたら、そこに伸びていた枯れ枝が、空に入った無数のひびのように見えた。一瞬戦慄した。あれがひびだとしたら、いつかはそれが裂け目となる。そこからは一体どんなものが落ちてくるのだろう、そんな事を考えながら家に帰った。

今日は『LANDSALE』を聴いた。にやにやしながら聴いた。もしかしてこの頃が一番楽しかったんだったらどうしよう、などと考える。いや、多分違うだろうけれども。もっと色々な雰囲気の曲、具体的には明るい曲を作らねば、と近頃思っていて、『明るい曲』『ポップな音』『ピコピコ』等のキーワードから私が連想するのはこの『LANDSALE』だったりする。

2004.2.19. 録音日記

『天水』を二回ほど歌ったら疲れ切ってしまった。『空に溶ける赤』『simple cheers』も歌うが全くダメ。そのうち録音を考えずにただ大声で歌いたくなり、昔の曲を引っ張り出す。『遠雷』『白い花』『悠久凱歌』『碧瑠璃頌』『地上の月』『風と光と十九の私と』『流星 Cathode Ray Tube』『meunatara』を立て続けに歌う。歌いながら色んな事を思い出したり、考えたりしていたが、とりあえずすっきりした。

2004.2.18. 作曲日記

C01のオケの続き。十日開いた間にすっかり何もかも忘れていた。恐る恐るラストまで進む。それからC02のメロディを聞き直し、気になっていた部分を手直し。

なぜか突然『ONE PATTERN』と『potpourri』を立て続けに聴いた。どちらも或る意味P-MODELの過渡期の作品と言っていいような気がするが、『ONE PATTERN』の閉塞感はものすごい。『potpourri』の方が余程のびのびやっている。ソロかP-かで言えば断然ソロ派で、P-MODELがなくても生きてはいけると思っている私だけれども、さすがにこれだけ長い間P-が活動しないと少し心配になってくる。新しい人材を見つけるのも、一緒にやっていく事も、相当に大変だろうしなぁ。中野さんが今P-に戻ったらどんな感じになるんだろう、と『ONE PATTERN』を聴きながらぼんやり考えていた。

2004.2.8. 作曲・作詞日記

下の日記に書いた言葉は結局取ってしまった。そのままだと幾分か消極的、取ればとても力強い印象になる。そのせいかその後の詞も、ちょっと前向きな感じになった。『ちょっと前向き』が大事だと思う。『思いっきり前向き』には意外と説得力がない。当たり前だ。私は『思いっきり前向き』になれた例がない。

取った部分のオケや、全体的な音量を調整してからC01のオケ作りにかかる。作りながら、昔はオケを作る時には、まず和音から探していたなぁ、という事を思い出していた。今はもう和音をただ伸ばす事は殆どない。メロディに関係のないフレーズがそれぞれに主張して互いを消し合いながら、何となく伴奏っぽいものが出来上がっている。それは余りいい事ではないのかも知れないけれど、いつも主として聴いていた音の後ろに、突然違う旋律を発見する事があったら、きっと嬉しいに違いない、などと都合のいいように考えている。私自身にもそんな経験があるからだ。

2004.2.6. 作曲・作詞日記

B01のオケをラストまで。一応出来上がったが何だかすっきりしない。Macの前を離れた後で、歌詞を繰り返している部分を取って一回ですぐ次に繋げればすっきりするかも、という事に気がついた。まだ実行していないが音の流れとしては絶対そっちの方がいいはず。しかしその言葉は繰り返した方がいいように思える。うぅむ。どちらを取るか。

それから詞の続きを考える。私一人の事ではなく、誰でもにあてはまるような内容にしたかったので、そうなるように考える。三行くらいぱっと出た。しかしメロディが難しい。Aメロな感じにするか。でもイメージとして思い浮かぶのはBメロ。Bメロは直前に出ている。だからといってサビではない。どうしよう。

2004.2.3. 作曲日記

イントロ一部手直し。A01のオケの続きと、B01の前半のオケ。そうなるような予感がした通り、ドラムはRockとAnalogの2トラックになった。そしてやはりAnalogでも、アタックタイムを標準値より1だけ上げるのだった。

メロディを消してオケを作っていると、いつの間にかかけ離れた音になってしまう事が多い。時々メロディを合わせて聴きながら作業。TinyBellの音を入れたのだけど何だか妙にもたついている。リリースタイムを調整してみるも効果なし。仕方なくほんのちょっとだけ前に動かしたが、まだ違和感がある。他の音にするべきだろうか。

2004.2.1. 作曲日記

イントロとAメロのオケ。大体完成。久し振りに使った音色が、パーカッションの或る音色と音程的にとても似ており、一緒に鳴らしたら不思議な効果が得られた。ちょっと不協和音のようにもなっているが、それもまた面白い。琴の音色はポルタメントを利かせて、琴には聴こえない音にする。その他の音も大体ブライトネス、ハーモニックコンテントなどを動かして強めの印象に。『天音』の真逆のような明るくて軽い曲になりつつある。

2004.1.29. 録音・作曲日記

『天音』『静嵐』『天水』『simple cheers』『空に溶ける赤』。『天音』は初録音ながらなかなかいいテイクが取れた。『こういう風に歌おう』と思った処がその通りに歌えた。こんな事は殆どないので、きっとこういう曲がうまく歌える日なのだ、と思い、次に『静嵐』。会心のテイクが取れたのだが、オケにあの原因不明のノイズがまた入っていた。手直しして取れたと思っていたのだけどなぁ。しかしどうも歌とオケを同時に録音しているのがいけないような気がしたので、オケだけ録音し直したら案の定、歌とずれた。仕方なく別のトラックにもう一度歌を入れる。これもそこそこいいのだけど、やっぱりさっきのがなぁ…。『天水』も今日は割と労せず歌えた。当初から気になっていたメロディの一部分を直して初めて歌ってみる。前よりはよくなったように思えるが、うーん。ラストのサビ前に一瞬の間を入れる必要をものすごく感じたが、それはとても難しい作業だ。サビの直前の音を二倍に伸ばして一拍を取るか。『simple cheers』。非常に気持ちいい曲ではある。誰かに話しかけるように歌っているなぁ、と歌いながら考えていた。尤も作品の性格上、そうでなければいけないのだけど。『空に溶ける赤』。コーラス部分の音程を全く忘れてしまっていて、しかもファイルにも残っていなかった。仕方なく以前録音したものを探して聴いて思い出す。今まで伸ばして歌っていた処を一瞬切ったらちょっといい感じになった。何でも伸ばせばいいというものではない事に、最近気付き始めている。

ところで、ボーカルの一部分だけを消すについて便利なやり方を発見した。今まで知らなかった。

作曲の続き。イントロをいきなりベースから作り始める。ベースじゃない音をベースのように使って、ブライトネスなどの効果を細かく調整。ドラムにも効果を与えようとして、ふとアタックタイムを標準値より1だけ上げてみたらちょっと面白い音になった。2では多いのだ。

2004.1.28. 作曲・作詞日記

新しい曲に本格的に取りかかる。四行分の詞とメロディが一気にできた。しかしどこかで聴いたような感があるので、具体的に似ている曲を思い出す作業と同時に、最初に作ったメロディから離れる作業。どちらも失敗。非常に軽い感じであり、私の曲には珍しく分かりやすいメロディでもある。こんなのもあっていいかなぁ、と思うのだが、他の曲に似てるというのは致命傷だ。ちなみに、今日作った詞に『決してない』という言葉が出てくる。私がこのように断定的に否定するのも大変珍しい事だが、どこかで聴いたような言い回しだなぁと思ったら、何の事はない、ムーンライダーズの『オー何テユー事ナンダロウ』が出所だった。

今聴こえる音が ぼくたちを腹一杯に することはけっしてない
ムーンライダーズ『オー何テユー事ナンダロウ』 作詞 : 鈴木慶一

2004.1.25. 作曲日記

終わり方を先日思いついたようにやってみる。なんて言うんだろう、完結しない感じ? 終わりますよーという終わり方ではなくて、続いていたオケがふっと止まって、あ、これで終わりなんだ、と思わされる感じ。この先まだ数十年と生きられるはずだった命が突然断ち切られたような…と言えば大袈裟に聞こえるかも知れないが、そう思いながら作った。しかしそれだけではしっくり来なかったので、落としてあるテンポを更に更に落として、音も減らして、多少『終わりますよー』な感じを出した。最後の音にはリリースタイムをかけて余韻を残す。それから全体的な手直し。前奏を8小節ばっさり切った。いらなかった。タイトルは『天音』。あまおと、と読む。

16日に作った断片に詞一行分のメロディを足し、それから何となく『美しく過ぎる日々』に収録した曲たちを歌い返してみた。どれもそこそこ歌えた。詞を眺めながらふと、最近作った作品はこの曲たちを超えているのだろうか、というような事を考えかけたが、震えが来たのでやめた。

2004.1.21. 作曲日記

Cメロの最後の一行のオケと、ラスト部分。Cメロの最後の音を伸ばしたまま、ラスト部分に入ろうかと考えていたのだけど、和音が全然違ったのでやめた。テンポを落として一瞬切って、更にテンポを落としてラストの一節の歌。何だか最近テンポの変化を多用しているなぁ。しかしどの場合もそれが一番適切であると思えるのだから仕方ない。あとは後奏をどうするか。

『simple cheers』を歌っていたら一番低い音が聴こえにくい感じだったので、半音上げてみた。すると今度は全体的に無理してる雰囲気の歌になってしまった。どうしよう。

2004.1.16. 作曲・作詞日記

どうした事か全く曲を作る気になれなかったりした。今日になってようやくその状態から抜けた。Cメロの二行目以降のメロディ作りから。しかしこれがなかなか進まない。ああでもない、こうでもないとやり直す。最近少し、詞先行でも節の構成を考えるようになった。一旦詞ができればたとえメロディが不自然になろうとも言葉を崩さない、というやり方だったのが、音の聴こえを良くする−というか、聴こえを落ち着かせる、と言った方が近いかも知れない−ために言葉を足したり引いたりするようになった。何とかメロディをつけて、オケ作り。始めに少し音数を減らして、徐々に増やしてみる。通して聴いて、本当にこの曲は次のアルバムの核になりそうだなぁ、と思った。気が変わらなければこの曲のタイトルがそのままアルバムタイトルになるはずだ。

その合間に、突然全く違うメロディが思い浮かんだので保存しておく。取っ掛かりのメロディと、それにつく詞が二行。

2004.1.10.

師匠の新譜『SWITCHED-ON LOTUS』が届く。新譜、と言っても全くの新作ではない。このアルバムがどういった性質のものか、師匠の言葉が最も簡潔にそれを現わしているので、誤解を防ぐ意味で引用しておこう。

タイ人であり、MTF(Male to Female)のカトゥーイ(性同一性障害者)であり、美しく、親切であり、その衝撃的な存在感で平沢を魅了し、アルバム「SIM CITY」、「SIREN*セイレーン*」を誕生させ、今なお私の創作にその影響を残す、9人の特別な友人達の冥福を祈って。

『Sim City』を聴いた時の衝撃は大きかった。ソロ初期三部作が完結し、ベストアルバムが出て(この時期に私は師匠の音楽に出会った)、次に『AURORA』が来た時に、師匠の音(音楽、ではなく)が少し変わるのかな、という予感はした。それにしても、『Sim City』を聴いた時はびっくりした。すぐには馴染めなかった。ソロから生楽器が消えていった事は、P-MODELとソロとの違いを音的になくしていった。個人的な感想として、それは余り嬉しい事ではなかった。異国の文化や人が、師匠を、あの揺るぎなき人を、こんなにも変えてしまった、という事実はにわかに受け入れがたかった。…そうだ。私は師匠には常に『揺るがない人』でいて欲しかったのだと思う。何事にも動じない、確固たる意志を持ち、道なき道を自ら切り開いて私たちに見せてくれる人。こんな事は一ファンの勝手な思いなので実際の師匠がどうであろうと何を言う権利もないのだが、タイショックが落ち着いた今は揺るがず、強く、柔らかでしなやかな人である。師匠がタイと出会わなかったら、どうなっていたのだろう。時々そう考える。『SIREN』『救済の技法』といった歴史に残るべき名盤が作り出された事を考えると、もちろん喜ばしい出来事であったと思える。カトゥーイたちは確かに美しいし、タイの言葉は不思議な暖かみを持っている。師匠が彼女らに出会った事によってこれらの作品が生まれたのなら、それは私に取っても大きな幸せだ。−さっき一回目を聴きながら、こんな事を考えていた。

リメイクというのは大抵の場合においてオリジナルを超えないものであると思っているのだけど、このアルバムに関しては『こっちのが好きかも』というのが結構あった。『MERMAID SONG』のオリジナルは格別大好きという曲でもないのだが、リメイクヴァージョンはとてもよい。長い間ワタクシ的ベスト3に入っていた『SIAM LIGHTS』も、オリジナルを超えたとは言わないがこれはこれで素晴らしい。イントロのピアノにも心動かされる。訳もなく泣きたくなるような音楽だ。スピーカーの前に寝転んで聴いたら、ものすごいリラックス効果があるだろうなぁ。だけど、日本語表記が間違っている部分があるのが気になる。誰か指摘してあげなさいよホントにもう。

新曲『SWITCHED-ON LOTUS』は詞を一読した時に、これまでの作品から一節ずつ取り出して繋げたのかと錯覚してしまった。しかし私も人の事は言えない。同じテーマで曲を作ると、どうしても言葉は似通る。他にテーマがない訳ではないが、余りに強烈なモチーフがあると音はそちらへ集まるのだ。変わりように驚いたのは『KINGDOM』『LOTUS』の二曲。『KINGDOM』はサビ始まりだったり、メロディが変わっているから無理もない。『LOTUS』のリズム隊のいない前半はやはり少し違和感があるが、オリジナルはとにかくずっと同じ事が続く曲なのでこの変化はいいと思う。『ハルディン・ホテル』は懐かしかった。『Sim City』ツアーでMiss.Nが歌ったコーラスが入っている。これは当時のライブでも演奏され続けたおそらく唯一の三部作時代の曲で、観客がサビを堂々と歌う(?)事を許された唯一の曲でもあった。しかしあの時、師匠はサビに入る前につと人さし指を口に当てた。Nが先に歌う事でその仕種の意味は解け、その後で私たちはいつものように合唱した。曲の途中で簡潔に客席に指示した師匠のあの姿は、今も暖かな記憶に残っている。

2004.1.9. 作曲日記

間奏を一旦よしとして二番の中盤のオケ。中盤と言いながらこれで終わってもいいような感じになっている。歌詞的にはもう一段落あって、それから一番最初に戻る。最後からぐるりと回って最初に繋がる、気がついたらそういう詞になっていた。別に嫌になった訳ではないけれど、突然ひどく明るい曲が作りたくなった。作るのはいいがどんな詞をつけるべきか。私はどうも、軽い曲が苦手だなぁ。

2004.1.6. 作曲日記

間奏と二番のオケとを交互に。間奏は最初の8小節くらいはできていて、そのまま続けるかどうか、という処だったのだけど今日やってみたらそのまま続いた。倍くらいの長さになってこれで落ち着くか。二番のオケは最初のフレーズが形になり、中盤部分へと移っている。

『天水』の冒頭部分のテンポを少し落としていたのを、どう頑張っても息が苦しいので3上げた。それからコーラスをつけようと思ったのだが、よく見たらもう作ってあった。忘れていたのでびっくりした。

2004.1.2. 作曲日記

あけましておめでとうございます。今年もどうぞよろしくお願い致します。

二番と呼ぶべき処の歌詞を固め、メロディをつける。90%できた辺りで一旦保存しようとしたらいきなり爆弾が出てフリーズした。再起動している間、必死になってさっき考えた歌を歌い続けていた。オケを作っていたのでなくてよかった。無事復旧。それから間奏を作ろうとしたが、どんな感じで行くか決まらなかった。一番と二番は全く別のメロディなので間奏は自由にやってよく、それが逆に迷いの元になっている。こういうものはとにかく鍵盤を叩いてきっかけを掴むしか法がない。

近頃、ふと、『あの人には夢があるのだろうか?』と考える事がある。『あの人』とは知らない人である場合が殆どだ。私には夢がある。そのためにきちんとした就職もせずに未だ親に苦労をかけているようなものではあるが、確かに夢はある。高校生の頃からあったので、他人も普通に持っているものだと思っていた。しかし、何でもない瞬間に、他人の夢や、将来の目標の有無について考えてしまう事が増えてきた。この人はどんな目標を持ってこの仕事をしているのか、一生をその仕事に捧げられるのだろうか…余計なお世話である事は間違いないのだが、嫌味などではなく本当に純粋に気になってしまうのだ。私のように、今の仕事以外にやりたい事があるのなら、そこに向かってどれくらい近付いていけているのか。きっと今の私には『手応え』が感じられないからそんな風に考えるのだろう。

『美しく過ぎる日々』を発売した後、或る方から『「好きな事と才能が一致しているなんて幸せだ」と羨ましく思った』という意味の御言葉を頂いた。私はその時初めてその事に気がついた。私はやりたい事と才能が一致しているのだ。それはとてもありがたい事だというのに、考えもしなかった。夢が叶わない焦りで気が狂いそうになる時、この言葉を思い浮かべると鎮痛剤になってくれる。

あなたの夢は何ですか? と訊かれた時、すぐに答える事はできますか?

T O P